時間は存在しない カルロ ロヴェッリ
類推と空想 「飛ぶ本」の内容は?
時間は存在しない解説 この世界はどんな構造をしているのか?カルロ・ロヴェッリ著『時間は存在しない』をニュアンスで解説します。 - Youtube
デジタルと 量子 のゼロイチについて( Quantum Physics) QUESTION_1: ここ四半世紀のイノヴェイションを支えてきたデジタル革命は、いわゆる「ゼロとイチの世界」でしたが、量子の世界は「ゼロでもありイチでもある状態が現れる世界」です。こうした「量子の世界」を正しく"想像力の源"に使うことで、人間はデジタル時代とは違う、新たな世界観を獲得できるでしょうか? ANSWER_1: 半導体をはじめ、デジタル革命を実現させるテクノロジーは、量子力学に基づいています。量子論を理解せずして、人類はコンピューターを手にすることはできませんでした。しかし、量子論はその程度のものではありません。デジタル記述されたコードより、はるかに大きな可能性をもっているのです。そして、その大部分をわたしたちの文化は吸収できていません。 量子論は、わたしたちが自然を理解する方法に甚大な変化をもたらします。つまり、現実についてわたしたちが描いてきたものに、ラディカルで深い再考を迫るのです。ただわたしたちにはそれがどういうことなのか、まだ明確にはわかりません。そしてこれこそが、量子論がもつメッセージが一般に理解されるまでに 時間 がかかっている理由だと思います。 QUESTION_2: 量子物理学の登場はおよそ100年前ですが、2020年代に期待されるブレークスルーは何でしょうか? ANSWER_2: 量子物理学と相対性理論のこれだけの進展について、20世紀初めには誰も予想できなかったように、今後のブレークスルーが何かについては誰にもわかりません。しかし量子重力理論は、これまでわたしたちの中心にあった時間や空間の役割を塗り替え、世界をひもとき、未来をかたちづくる役目を果たすのだろうと思います。 カルロ・ロヴェッリ| CARLO ROVELLI 理論物理学者。1956年、イタリア生まれ。フランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。著書に『すごい物理学講義』〈河出書房新社〉、『世の中ががらりと変わって見える物理の本』〈同〉がある。『 時間は存在しない 』〈NHK出版〉はタイム誌の「ベスト10ノンフィクション(2018年)」に選ばれた。PHOTOGRAPHS BY JIRO KONAMI 一人ひとりの時空間を生きること( Time and Space) QUESTION_3: 一般相対性理論と量子力学を統一しようとする量子重力理論のうち、あなたが唱えるループ量子重力理論は、よく知られる超ひも理論と違い、時間や空間の存在の絶対性自体を問うものです。そもそも人類とは、時空の制約から逃れたい、自由になりたいと究極的には希求するものでしょうか?
プリン 」( 原書 )( 原書Kindle版 )( 紹介記事 ) 関連記事: The Order of Time: Carlo Rovelli(時間は存在しない) L'ordre du temps: Carlo Rovelli(時間は存在しない) 時:渡辺慧 アラン・コンヌ博士の非可換幾何学とは? 深層学習と時空:橋本幸士先生 #MathPower ディープラーニングと物理学 原理がわかる、応用ができる:田中章詞、富谷昭夫、橋本幸士 すごい物理学講義: カルロ・ロヴェッリ 明解量子重力理論入門:吉田伸夫 量子重力には対称性はない ― 大栗機構長らが証明 メルマガを書いています。( 目次一覧 ) 応援クリックをお願いします。 もっとも大きな謎、それはおそらく時間 - 時間の減速 - 1万の踊るシヴァ神 - この永遠の流れはどこから来ているのか - 熱の正体 - エントロピーとぼやけ - 速度も時間の流れを遅らせる - 「今」には何の意味もない - 「現在」がない時間の構造 - 何も起こらないときに、何が起きるのか - 何もないところに、何があるのか - 三人の巨人によるダンス - 粒状の時間 - 時間の量子的な重ね合わせ - 現実は関係によって定まる - 基本的な量子事象とスピンのネットワーク - 非可換だから生まれる時間 - 回っているのはわたしたちのほうだ! - 記述には視点がついてまわる - エネルギーではなくエントロピーがこの世界を動かす - 痕跡と原因 眠りの姉 日本語版解説(吉田伸夫) - ループ量子重力理論 - 現代物理学が時間の概念を覆した - 量子論で重力を扱う難しさ - 時間のない世界をいかに記述するか - 時間のない世界に生まれる時間意識 訳者あとがき(冨永星) 原注