【実験プロトコール】レンチウイルスベクターの作製方法 - こりんの基礎医学研究日記
【本書名】実験医学別冊 目的別で選べるシリーズ:目的別で選べる遺伝子導入プロトコール〜発現解析とRNAi実験がこの1冊で自由自在!最高水準の結果を出すための実験テクニック 【出版社名】羊土社 お近くに取扱書店が無い場合,特に 海外 でご覧になりたい場合,羊土社HPでのご注文および発送も承っておりますので,下記ご参照のうえ,注文をご検討ください. 羊土社HPでのご注文について 本書を羊土社HPにてご購入いただきますと,本体価格に加えて,送付先・お支払い方法などにより下記の費用がかかります.お手続き等詳細は 書籍購入案内のページ をご参照ください. 分類 項目 費用 国内 消費税 +520円 送料 0円(5, 000円以上,国内送料無料) 手数料(代引きのみ) +300円 海外 航空便送料 第1地帯(アジア、グアム、ミッドウェイ等) +1030円 第2地帯(オセアニア、中近東、北米、中米) +1320円 第2地帯(ヨーロッパ) 第3地帯(アフリカ、南米) +1730円 EMS便送料 +1680円 +2360円 +2600円 +3080円 ※この表は本書のみご購入いただいた場合の費用をまとめたものです.他の書籍を同時に購入する場合はお申し込み金額や重量により費用が異なってまいりますのでご注意ください.
Rnai実験の基礎 Shrna レンチウイルスによるノックダウン | M-Hub(エムハブ)
A1 三好博士によると、約8kbまで挿入できることを確認していますが、インサートが大きいとtiterは落ちます。他のグループの論文 (Hum Gene Ther 12: 1893-1905, 2001) では16kbくらいの大きさまで入るという報告がありますが、やはりtiterは落ちるようです。 また、ベクタープラスミドのサイズが大きいため、サブクローニングが難しいかと思いますので、Gatewayのベクターのご使用をお勧めいたします。 Q2 Transfectionの時、CO 2 インキュベーターを3%にするのはなぜ? A2 リン酸カルシウム法に関しましては、Mol Cell Biol 7: 2745-2752 (1987)を読んでいただければ詳しく出ています。10%と5%ではtransfectionの効率に大きな差がありますが、5%と3%では3%の方が多少よい程度です。インキュベーターに余裕あれば3%をお勧めします。 Lipofectamineなどのリポソーム法でも問題はありませんが、 リン酸カルシウム法で293Tに100%入りますので、安くて経済的です。 Q3 Transfectionの際、Forskolinの役割は? A3 Forskolinはadenylate cyclaseを活性化してcAMPが増加しPKAを活性化することにより、間接的にCMVプロモーターに働き、CMVプロモーターの転写活性をあげます。多くのプラスミド(特にベクター)はCMVプロモーターでドライブしていますので、Forskolinを加えることによりtiterが上がります。 Q4 cPPTとは? RNAi実験の基礎 shRNA レンチウイルスによるノックダウン | M-hub(エムハブ). A4 レトロウイルスは逆転写の際、3'LTRの直上流にあるPPT(polypurine tract)配列からプラス鎖の合成が始まるが、HIV-1にはゲノムの中央部分にcPPT(central polypurine tract)と呼ばれる同じ配列がもう一カ所あり、ここからも合成が行われるため、最終的な二本鎖cDNAには中央にDNAフラップと呼ばれる約100塩基対の3本鎖構造ができる。cPPT配列は逆転写の効率に影響を与えることが示唆されており、cPPT配列をベクターに組み込むことにより、遺伝子導入効率が高くなるといわれています。 Q5 WPREの役割は? A5 WPRE(woodchuck hepatitis virus posttranscriptional regulatory element)は、mRNAの核から細胞質への能動的な輸送と細胞質でのmRNAの安定性を高める役割があるとされています。この配列をベクターに組み込むことにより、titerおよび導入遺伝子の発現効率が上がることが報告されています。 Q6 SINベクターとは?
【実験プロトコール】レンチウイルスベクターの作製方法 - こりんの基礎医学研究日記
A6 SIN( s elf in activating)ベクターは、3'LTRのU3にあるエンハンサー/プロモーター領域を削除してあります。ベクターRNAは細胞に感染後、逆転写の過程で3'LTRのU3が5'LTRのU3にコピーされるので、SINベクターの場合、染色体に組み込まれるベクターDNAのLTRは両方ともプロモーター活性を持たないことになり、安全性の高いベクターとなっています。詳しい説明は、「 レンチウイルスベクターについて 」を参照してください。 Q7 パッケージング細胞はないのか? A7 パッケージング細胞はありますが、pol遺伝子にコードされているプロテアーゼやVSV-Gの発現が細胞にとって毒性が高いので、これらの遺伝子がベクターを産生させる時だけ発現するようにtet inducible systemを使っています。しかし、通常のラボでの解析目的に使用する量のベクターを得るためには、その扱いが煩雑すぎるのであまりお勧めしておりません。同じベクターが大量に必要な場合には、パッケージング細胞にVector plasmidをtransfectionしてstable lineを樹立した方がよい場合もあります。 Q8 ベクタープラスミドにはZeocin耐性遺伝子が組込まれていますが、細胞にウイルスを感染させた後のtransformantのselectionに使用可能でしょうか? A8 Zeocin耐性遺伝子はLTRの外側にありますのでウイルスゲノムには含まれません。従いまして、ウイルス感染細胞をZeocinでselectionすることはできません。大腸菌でのselectionまたはプラスミドをパッケージング細胞にtransfectionしてstable transformantをとるためのselectionに使用します。 Q9 超遠心以外でウイルスを濃縮する方法はないのか?
発現解析、ノックダウン、遺伝子導入... タンパク質の機能解析に至る具体的方法・手技を徹底解説。各方法の比較だけでなく、実験のプロによるコツ、さらには実験デザインまで。実験の見通しがグンとよくなる!