慢性腎不全によって起こるのはどれか
5〜1. 8L(原尿の1%)である。 メモ1 尿量異常 乏尿 :腎臓で生成される1日の尿量が、400mL以下になった状態である。 無尿 :腎臓で生成される1日の尿量が、100mL以下になった状態である。 尿閉 :尿は腎臓で生成されているが、尿路の通過障害によって排泄できない状態である。 メモ2 アシドーシスとアルカローシス 体液のpH(水素イオン濃度)は、正常では7. 40と弱酸性である。7. 40より酸性に傾くことをアシドーシス、アルカリ性に傾くことをアルカローシスという。どちらも、代謝上の問題によって起こるものと、 呼吸 性の問題によって起こるものがあり、代謝性アシドーシス、呼吸性アシドーシスなど呼ぶ。アシドーシス:pH<7. 40であり、アルカローシス:pH>7. 慢性腎臓病 | 病気について | 循環器病について知る | 患者の皆様へ | 国立循環器病研究センター病院. 40である。 尿毒症ってどんな症状? 消化器症状(食欲不振、悪心・ 嘔吐 )、循環・呼吸器症状(高 血圧 、 心不全 、 不整脈 、呼吸困難)、精神・神経症状(全身倦怠感、 意識障害 、けいれん)が、尿毒症の症状です。 尿素窒素やクレアチニンなどの老廃物が排泄できなくなり、こられの全身症状が出現します。なお、最近は血清クレアチニン濃度を用いて 推算糸球体濾過量 が腎機能を表す指標として用いられています( 表1 )。 表1 CKD の病期(ステージ)分類 病期(ステージ) 重症度の説明 eGFR 1 腎障害は存在するが、GFRは正常または 亢進 90以上 2 腎障害は存在し、GFR軽度低下 60~89 3 GFR中程度低下 30~59 4 GFR高度低下 15~29 5 腎不全 15未満 eGFR〔mL/min/1. 73㎡〕=血清クレアチニン(mg/dL) -1. 094 ×年齢 -0. 287 (女性の場合はeGFR(男性)×0. 739) 慢性腎不全はどんな症状が出現するの? 急性腎不全とほぼ同じで、高窒素血症、高カリウム血症、代謝性アシドーシス、浮腫、高血圧、貧血などです。急激に重度の症状が現れるのではなく、徐々に悪化していきます。やはり終末像は尿毒症です( 表2 )。 表2 慢性腎不全の病期(セルジン分類) なお、最近はタンパク尿などの腎障害や推算糸球体濾過量の低下がみられる場合を 慢性腎臓病 (CKD)といいます。 腎不全ではどんな治療が行われるの? 急性腎不全は、原因が腎前性や腎後性の場合は、まずその原因疾患の治療を行います。また、原因が腎性の場合と慢性腎不全では、食事療法、薬物療法、透析療法が行われます。 食事療法は、低塩分、低タンパク質、高エネルギー食が基本です。 タンパク質の摂取を控えるのは、腎不全ではタンパク質の代謝産物が排泄されないためです。また、摂取タンパク質を有効利用するために、 糖質 と脂肪から十分なエネルギーを摂取します。病態に応じて、水分とカリウムが制限されることもあります。 薬物療法では、浮腫を改善するために利尿薬、高血圧を改善するために降圧薬が使用されます。 重症化した場合や、食事療法と薬物療法で改善が見込めない場合は、透析療法が開始されます。 最近では、推算糸球体濾過量〔mL/min/1.
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食事について 日々の生活の糧となる食事は、循環器とも密接なかかわりを持っています。 このかかわりを知り、バランスのとれた食事をとることで、症状がおさえられることも少なくありません。 何に注意して、どのようにして食べたら良いのか、基礎知識をきちんと把握して、さっそく実践してみましょう。 詳しくは" 食事について "をご参照下さい。 最終更新日 2013年11月28日
適度に運動をすることで、 腎機能低下の予防効果、透析などの腎代替療法への移行を遅らせる効果、死亡率を低下させる効果 などがあるとされています。 そのため、CKDを患っていても以下のような適度な運動をすることが大切です。 有酸素運動 レジスタンス運動(ダンベル運動、スクワット、腹筋、腕立て伏せなどを行い、繰り返し筋肉に抵抗(レジスタンス)をかける運動) CKDの患者さんが運動療法を行う場合は、合併している疾患や病態を考慮する必要があるため、事前に医師に確認しましょう。場合によっては運動療法を制限したり、運動を行うべきではないこともあります。 おわりに:治療では病態の進行と合併症を防ぐことが大切 慢性腎臓病(CKD)の治療では、進行を遅らせることと合併症を予防することが重要となります。ステージの早い段階で適切な治療を受けることで、末期腎不全への到達を防げる可能性があるため、早期発見・治療に努めることが大切です。 この記事の続きはこちら