無事誕生と思いきや、汚れた羊水を飲み込んで「一過性多呼吸」で赤ちゃんが入院に… - ゼクシィBaby 妊娠・出産・育児 みんなの体験記
羊水混濁とはおなかの赤ちゃんの胎便が出て、羊水が濁ってしまうこと。全妊娠の10~15%に見られる羊水トラブルですが、前期破水後に医師が診察して、初めて判明します。羊水混濁が見られたときは、赤ちゃんが低酸素状態になっているサインかもしれません。といっても、必ずしもトラブルが起こっているわけではなく、生理現象として胎便が出ることもあります。 羊水が濁ってしまう原因は? 赤ちゃんが子宮の中で低酸素状態になるなどのストレスを受けると、神経が刺激されて腸の運動が活発になり、便がもれてしまうことがあります。そのため羊水が緑色っぽく濁ってしまうのです。 胎便が出ると1週間ほどは羊水中に残り、羊水が緑色っぽく濁ります。しかし、前期破水して羊水混濁が判明した場合も、赤ちゃんが元気であれば問題はありません。ただ、分娩中、胎便が羊水にたくさん出てしまうのは危険なケースです。胎便が赤ちゃんの肺につまると、生まれたあとにうまく呼吸できなくなる「胎便吸引症候群」を起こすケースがあるからです。その場合はNICUで新生児科医の治療を受けることになるでしょう。 出産への影響は? 分娩中に赤ちゃんが苦しくなって胎便が出てしまった場合は、お産の進み具合や胎児心拍などを総合的に観察して、帝王切開に切り替えるかどうかを判断します。羊水混濁が見られるからと、すぐに帝王切開になるわけではなく、赤ちゃんが元気であれば経腟分娩することが可能です。 羊水について、もっと知りたい!Q&A 「体重増加と羊水の増加は関連する?」「羊水が多め(または少なめ)といわれたけど、大丈夫?」など、「こんなことが気になっている」というママたちの素朴な疑問に、松峯先生が答えてくれました! 【Q】母体の体重増加と羊水量は関連する? 【医師監修】羊水の役割と、羊水の量、濁りなどによって起きるトラブル |たまひよ. 【A】 妊娠糖尿病や糖尿病を合併して糖代謝異常を起こしてしまうと、体重が増加しやすい傾向にあります。そういう人の場合、羊水の増加が見られることがありますが、これはママの体重増加が原因ではありません。母体の高血糖が胎児の高血糖を招き、胎児尿に排出される尿糖により、羊水の浸透圧が上がり、羊水中の母体の水分が流入するのが原因とされています。でも、母体の血糖値が正常であれば、ママの体重増加によって羊水過多になることはありません。 【Q】羊水が多いと、胎動が感じにくくなったりしない? 羊水が多いからと、胎動を感じにくくなることはないので、心配いりません。ただし、羊水が少ない場合は赤ちゃんの運動スペースが狭くなるため、「胎動が少ない」と感じることがあるかもしれません。 【Q】羊水量を測定する「羊水ポケット」って、どこにあるの?
【医師監修】羊水の役割と、羊水の量、濁りなどによって起きるトラブル |たまひよ
Eraxion/gettyimages 羊水は、おなかの赤ちゃんを守り育てるために重要な役割を果たしています。妊娠中の羊水がどのように増えていき、赤ちゃんのために具体的にどんな働きをしているのか、また、羊水量が多すぎたり、少なすぎたりする場合。赤ちゃんにどんなことが起こっているのか、東峯婦人クリニック院長の松峯寿美先生に聞きました。 羊水って、どんなもの? どんな役割があるの? 妊娠中はおなかの外からの衝撃を和らげてくれる羊水(ようすい)。分娩時には羊膜(ようまく)に包まれた羊水が子宮口を押し広げ、陣痛の圧力から赤ちゃんを守ってくれる働きがあるほか、破水することによって産道をなめらかにしてくれます。そして、羊水の中には赤ちゃんの成長を促したり、破水を予防する成分なども含まれており、生まれてくるその日までずっと赤ちゃんをはぐくんでくれる働きが。羊水は赤ちゃんを守ってくれる命の水なのです。 羊水って、どうやって増えていくか、知っていますか?
羊水混濁って? 赤ちゃんがママのお腹の中でうんち(胎便)をして、羊水が濁ることを羊水混濁といいます。 通常、お腹の赤ちゃんは羊水を飲みおしっこ(尿)はしますが、うんちはしません。 赤ちゃんは、生まれて24時間以内で初めてうんちをします。 定期的な妊婦健診でママや赤ちゃんに異常がないかの確認をしていますが、羊水の色や濁っているかどうかの検査はしていません。羊水が混濁しているかどうかは、超音波(エコー)検査ではわからず、ママが破水したときに初めてわかります。 羊水が混濁するとどんな色になる? 通常、羊水の色は妊娠初期では、透明です。後期には赤ちゃんの皮膚から剥がれたもの(表皮や皮脂など)が混じって、乳白色となります。 ママのお腹の中で赤ちゃんがうんちをすると、羊水は淡い緑色になり、3〜4時間後には淡い褐色、約9時間後には淡い黄色になるといわれています。羊水の量や胎便の量でその濃さは変わります。 羊水混濁の原因は? 羊水混濁は妊娠38週以前の分娩では少なく、妊娠42週を越えると23〜30%ほどの割合で起こります。そのため赤ちゃんの胃や腸などが十分に発達した状態で起こっていることが考えられています。 また一時的に、へその緒が絡まるなど赤ちゃんが酸素不足となると、神経への刺激がおき、その反応として胃腸の動きが活発になったり、肛門の筋肉が緩んだりします。そこで羊水中にうんち(胎便)を出してしまうことがあるのです。 羊水混濁、赤ちゃんへの影響は?