大腸がん 転移しやすい場所
」で説明していますので、詳しく知りたい方は参考にしてください。
2. 大腸がんの転移先は? 大腸がんの転移はリンパ節への転移(リンパ行性転移)と離れた臓器への血液を介した遠隔転移(血行性転移)のいずれかに分類されます。遠隔転移では特に肺か肝臓への転移が多いことが分かっています。
大腸がんがリンパ節転移するとどうなる? がん細胞がリンパ液に侵入してリンパ節転移を起こすと、リンパ節が大きくなってきます。リンパ節転移があると、CT検査や PET検査 で大きくなったリンパ節が画像に写ることが多いです。
大腸がんでリンパ節に転移があるとステージ3以上と診断されます。リンパ節転移の数によってステージがさらに分かれます。リンパ節転移が1-3個の場合はステージ3Aで、4個以上の場合はステージ3Bとなります。
ステージ3Aと3Bを比べるとリンパ節転移の多い3Bのほうが手術で切除することが難しくなります。以下に 治癒 切除率の表を示します。
【ステージ3Aと3Bにおける手術で切除可能な割合の表】
ステージ3A
ステージ3B
切除可能な割合
91. 9%
81. 8%
( 大腸癌 研究会・全国登録 2000-2004年症例を元に作成)
また、手術で切除できたからといって必ず治癒できるわけではありません。肉眼的に(目に見える限り)切除したと思われる状態でも、周辺の組織やリンパ液、血液中にがん細胞が潜んでおり、それが時間とともに増殖してまた 腫瘍 となることもあります。そのため、ステージ3の手術の場合、可能であれば手術後に化学療法( 抗がん剤治療 )を行います。 抗がん剤 は全身に行き渡るため、隠れているがん細胞にも効果を発揮できると考えられます。術後化学療法は目に見えないがん細胞を駆逐するために行うのです。
ステージ3の大腸がんは不治の病でしょうか?ステージ3における生存率は以下になります。
【ステージ3の大腸がんの生存率(全国がんセンター協議会加盟施設における)】
大腸がんのステージ
5年実測生存率
5年相対生存率
3
77. 3%
83. 舌癌・口腔癌の転移先となる部分はどこか. 8%
(「がんの統計 '19」を元に作成)
表の5年実測生存率とはステージ3の大腸がん患者が5年後に生存している割合を指します。5年相対生存率は、大腸がんがある人もない人も合わせた集団の生存率に比べて、ステージ3の大腸がん患者の生存率がどれぐらい下がっているかを示します。5年相対生存率をほかの病気と比べると、ステージ3の大腸がんがどれぐらい危ない病気なのかがわかります。
この数字が高いか低いかは個人の感情も入るので一概に評価はできませんが、他の 癌 と比べると相対的には比較的良い数字と言えます。
大腸がんが肝臓に転移するとどうなる?
舌癌・口腔癌の転移先となる部分はどこか
最終更新日:2021年4月14日 投稿日:2019年3月11日 転移を起こしやすい部位の癌を部位別に解説!
6% 90. 4% 2 90. 3% 81. 4% 左の列の数字は大腸がんがない人も含めた集団と比べてどの程度生存率が下がるのかを反映するもので、右の列の数字が実際に5年後に生きている割合をステージ毎に見たものです。 ここで注目するべきは、ステージ1と2においては8割以上の人が5年後にも生存しているということです。「がん」という言葉のイメージからすると非常に高い数字と感じられるのではないでしょうか。その一方で低い確率ながらステージ1と2の大腸がんで亡くなる人もいることは事実です。転移のない大腸がんなら助かると単純には言えません。医療に絶対はないので、最善を尽くしてもどうしても予測できない要素は残ります。不確実な中でもできる範囲で一番いい治療は何かを考え続けることが大切です。 大腸がんと宣告された方は、少しでも長生きできる確率を上げるために主治医と治療法をよく相談してください。