此処 より 下 に 家 を 建てる な
3. 11の記憶(3)津波石-(2) 昭和8年(1933年)3月3日午後2時30分ごろ、岩手県沖を震源とするM8程度の「昭和三陸地震」が発生、この時も地震の規模に比べて最大震度は5程度と比較的小規模でしたが、地震発生後約30分で到達した津波は、岩手県気仙郡綾里村で、海抜28. 7mを記録しました。この時には、まだ明治三陸大地震を経験した人たちがかなりおり、その記憶と経験から、地震とその後の津波に対しての対処心得を口伝していた上、実際の避難にも役立ったということです。それでも、三陸地方だけで、1522人もの尊い命が失われてしまいました。 この吉浜の津波石は重さ約30トンあり、昭和三陸大津波によって現在の場所まで運ばれてきたと云われています。かつては津波記念碑として設置されていましたが、その後の道路工事によって埋没していました。ところが、東日本大震災による津波で被災した市道の法面から出現、再発見されました。ここでこの二つの大震災を比較してみると、マグニチュードはほぼ同じで、津波の到達点、高さともにほぼ同じであるにもかかわらず、犠牲者の数は三陸昭和津波では、明治三陸津波のおよそ1/15です。これは明治29年の大津波から昭和8年まで37年という期間でしたので、明治29年の教訓が生きていて、経験者も多かったからと云われています。一方、昭和三陸地震から2011年の東北大震災までは78年間で、明治三陸津波から昭和三陸津波までの約2倍の時間が経過しており、津波体験者が少なく、口伝や記憶も少しずつ廃れていったのでしょうか。
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