樹 徳 高校 野球 部 甲子園
尽誠学園戦で151キロをマークした智弁和歌山・小林樹 2020年甲子園高校野球交流試合は17日に閉幕した。新型コロナウイルスの影響でスタンドへの入場は控え部員や家族などに限られたりと異例ずくめだったが、熱戦の中で多くの選手が輝きを放った。各チーム1試合限定という状況下で、プロのスカウトはどんな評価をしていたのか? 本紙が気になった投手をピックアップした。 【智弁和歌山・小林樹斗】尽誠学園(香川)戦で6回から登板した最速152キロ右腕・小林樹(182センチ、85キロ)もスカウトの間では成長著しいともっぱらだ。7点ビハインドでの出番は「予想外だった」が、ストレートを中心に3イニングを2安打無失点と上々の好投を見せた。最後に投じた1球はこの日最速の151キロをマーク。直球、スライダー、フォークで三振が取れる本格派として注目され、和歌山の独自大会ではリリーフとして安定感を見せた。 昨夏の甲子園では3回戦の星稜(石川)戦に先発し、4回途中1失点。1学年上の相手先発・奥川(現ヤクルト)は延長14回を一人で投げ抜き、154キロを連発して23奪三振。その投球を目の当たりにしたことで「野球人生にプラスになった。昨年の経験があって成長できた」。 プロの目にも成長は明らかで、あるスカウトは「ストレートとスライダーの切れ味がいい。速い球を思いきり投げれるのが魅力。1年生から140キロ出ていたし、このまま体が大きくなっていけば、後ろで投げるより森下(広島)のように先発としていけると思う。リリーフ専門でやるなら大学で体作りをするのも手だと思う」と力説する。 卒業後の進路は進学かプロかを決めかねているようだが、奥川の背中を追っていく可能性は十分に考えられる。
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