悪役 令嬢 の 黒 歴史
シリーズ 落ちこぼれ王女と黒の番犬 契約対象を間違え最強軍人に首輪をかけちゃった!? ドS大佐×最弱王女のワケあり主従ラブ! 側室の娘、王位継承順位も第四位で気弱な'落ちこぼれ王女'のリーザレットは、王位継承の証となる'護り犬(ガーディアン・ドッグ)'を手に入れるため、契約の儀に臨む! しかし何を間違ったか'漆黒の狂犬'こと最強軍人オルバと契約してしまい――。「俺があんたの犬だと? (殺気)」 こっ、この契約、破棄できませんか!? 大人気ワケあり主従ラブコメをコミカライズ! (C)結都せと・北沢きょう/ビーズログ文庫・KADOKAWA (C)星森スズ/フレックスコミックス 価格 660円 [参考価格] 紙書籍 726円 読める期間 無期限 クレジットカード決済なら 6pt獲得 Windows Mac スマートフォン タブレット ブラウザで読める
【ぷにちゃん】悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛されるアンチスレ
じゃあ、なぜ今回はそれが起きなかったのか? それはペネロペが今回の狩猟大会に参加すると思っていなかったからだろう。 去年、あれだけの恥を公衆の面前で晒したというのに。 「お姫様がお茶会で飲んだ飲み物に蚊が混ざっていたらしいですね。彼女たちは笑いを堪えていたそうですよ」 「・・・今なんて?」 (か・・・、蚊!?) 叫びそうになる声を飲み込む。 ドルテア伯爵夫⼈が飲むことを勧めた臭い⻩茶。 思い出すと吐き気が・・・。 「・・・気づいていなかったのですか?」 カリストが楽しそうな表情で見つめてくる。 「・・・気づいていましたよ」 「やっぱりお姫様は興味深いですね。正気の沙汰じゃない」 パチ、パチ、パチ、パチ、パチ。 眉をひそめた。 「からかっているのですか?」 「そんなまさか。純粋に称賛しているのですよ」 褒め⾔葉のようには聞こえなかった。 「ちなみに、当時何が起きたのか、公爵には詳しく教えていないのですか?」 その時、カリストが突然尋ねてきた。 「え?」 私には分からない。 当時のペネロペの行動が分からない。 ゲームにはなかったシーンだから。 (ペネロペは本当に公爵に話していなかったのだろうか?) しかし、これまでの事を考えると、ペネロペは馬鹿みたいに言い訳をしなかっただろうと信じる事にした。 もし公爵に真実を告げて、何も変わらなかったら? 【ぷにちゃん】悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛されるアンチスレ. それは悲惨すぎるのではないだろうか? 「お父様が私を信じるとは思いませんから」 カリストは黙ったまま、私を見つめる。 (どうせ皮肉でも言うのでしょ?) しかし。 「公爵は知っておいた方が良いでしょう。彼はあなたを大切にしているでしょうから」 そう話す彼の表情は、どこか不機嫌に見える。 急いで話題を変える。 「そういえば、どうしてこの封筒を私に?」 「誰に与えるかなんて、私の自由です」 それは、カリストが公爵に返すつもりがないことを意味していた。 少し躊躇ったあと、彼に封筒を返す。 「しかし、私には分不相応です、巻物はありがたく頂きますね」 (私の馬鹿!なんで貰わないの!?) けれど、この封筒を受け取ったら嫌な予感がする・・・。 「何か問題が?」 カリストが眉をひそめる。 「え?そんな事は・・・」 「あなたは洞窟で言いましたよね?」 カリストは不思議そうな顔をしていた。 洞窟での出来事を思い出す。 『私は宝石が好きです。もちろんお金も』 黒歴史を思い出して、固まってしまう。 「で、殿下。あれは冗談ですよ。私には勿体ない贈り物ですから」 「皇太子の命を救ったことに対する報酬と考えてください」 その瞬間、カリストがいきなり近づいて私の⼿を握った。 [[カリスト]の好感度をチェック出来ます] [確認してもよろしいですか?]