歯 に 衣着 せ ぬ
たまたま友人に会ったときのこと。 「Aさんは、歯に衣着せぬ物言いをする人で、聞いていて気持ちいいくらいなんだ!みんなからの信頼が厚いんだよ」 こんな風に紹介されたAさんは、「いやいや、そんなことはないんですけどねー!」と言いながらもなんだか嬉しそうな表情。 とてもいい人なんだろうな、とその場を離れたけれど、友人が言っていた、 「歯に衣着せぬ」ってどういう意味だったんだろう…? このように、ふと耳にすることはあるけれど、あれ?どんな意味だっけ?と思う言葉ってたくさんありますよね! 今回は、 歯に衣着せぬの意味や語源、使い方について解説をしていきますよ! 歯に衣着せぬの意味・読み方は? 「歯に衣着せぬ」は 「はにきぬきせぬ」 と読みます。 意味は 「相手の感情や思惑を気にせずに、思ったままを言うこと」 です! 漢字で「歯に絹着せぬ」と書いたり、 「はにころもきせる」と読む間違いが多いので、気を付けてくださいね。 しかし、なぜ「歯に衣着せぬ」でそのような意味になるのでしょうか? 実は、日本古来からの考え方があってこその言葉なんですよ! どんな語源がある言葉なのか、一緒に見ていきましょう。 歯に衣着せぬの語源とは? 「歯に衣着せぬ」で気になるのは「歯」と「衣」の関係性ですね。 「布」というのは衣類、洋服のこと! そもそも歯に洋服を着せたりはしませんし、これだけでは何を言っているのか、正直わかりません… 実は「着せる」というのは比喩表現になります。ちょっと想像してみてください! 例えば、歯に衣(洋服)を着せて(被せて)みたらどうなるでしょうか? 口の中がもごもごして、きっとうまく話せません。想像するだけで、話すのが嫌になって無口になってしまいそうです… つまり、ハッキリと話せないということになります! 「歯に衣着せぬ」の正しい意味とは?使い方や英語表現を詳しく解説! | Career-Picks. それを否定した形の「歯に衣を着せない」が「物事をハッキリと言う」という意味で使われるようになったと推測出来ます。 日本では古来から、人に歯を見せることはあまり好ましくないと考えられてきました。 有名なところで「お歯黒」! 歯を真っ黒に塗るという昔の風習なのですが、 『口を大きく開けてむやみにおしゃべりをしたり、歯をみせて笑うなんてはしたない!』 『身分のある人はそんなことしちゃいけない!』 そのような考え方から出来た風習だそうです! しかし、全く会話をしないなんて不可能ですし、食事だってとります。どんなに気を付けていても、口を開けると歯が見えてしまうんですよね。 そこで、もし歯が見えても目立たないようにしよう!ということで、あらかじめ歯を黒く塗っていたそうです。 お歯黒については諸説ありまして、時代によっては対象が男性だったり、既婚女性だったり、虫歯予防だったり…様々な意味があると言われています。 大和撫子という言葉もあるくらいですから、昔の人が「歯を見せずにおしとやかにするべき」という考え方になったのも、ちょっとわかるような気がしますね。 そんなところからも「歯に衣着せぬ」がなぜ「歯」なのかを読み取ることが出来ます。 「歯に衣」とは、本来は隠しておきたいものをベールに包む、という意味合いが含まれているんですね!
歯に衣着せぬ 類語
」 (彼はに 衣を着せない 言い方をする。) まとめ 「歯に衣着せぬ」は、 「相手に遠慮せず、思っていることを包み隠さずに言う」 という意味です。 「包み隠さずに言う」という表現からネガティブなイメージを持っている人もいますが、反感ではなく素直さを称える意味合いがあります。 毒舌や無神経な発言に対する悪口として使われることはないので、使い方に注意しましょう。
歯に衣着せぬ タレント
歯に衣着せぬ(はにきぬきせぬ) 「歯に衣着せぬ」は、相手に 遠慮 せずにハッキリ物申す際に使われる言葉です。もちろん状況次第ですし、相手との信頼関係などもあるでしょうが、大人しい性格が多い日本人にとっては、少し憧れている人も実は多いのではないですか?
【読み】 はにきぬきせぬ 【意味】 歯に衣着せぬとは、相手に遠慮なく、率直に思ったことを言うことのたとえ。 スポンサーリンク 【歯に衣着せぬの解説】 【注釈】 「衣」とは、衣服・着物のこと。袴に対して、上半身に着る物をいう。 言葉を飾らないで、ずけずけと物を言うこと。 「歯に衣着せず」とも。 【出典】 - 【注意】 「衣」を「絹」と書くのは誤り。また、「ころも」と読むのは誤り。 肯定形の「歯に衣着せる」の言い方は誤用ではないが、本来は否定形で使う。 肯定形で使う場合は、「奥歯に衣着せる」というのが一般的。 【類義】 【対義】 奥歯に衣着せる /奥歯に物が絡まる/ 奥歯に物が挟まる 【英語】 To give one his own. (ずばりと本当のことを言う) call a spade a spade. (鋤を鋤と呼ぶ[あからさまに言う]) 【例文】 「彼の発言はいつも歯に衣着せぬ物言いで、少しきつく感じるがはっきり言うので聞いていて気持ちが良い」 【分類】