斎藤 工 ハリウッド 映画 出演
アカデミー賞が『次はこうしていこうか?』と(考えることになる)。変化の時代を目の当たりにしていると思うので、あまりネガティブに考えず、ポジティブに同じスタートラインに立って新しく一緒にアカデミー賞を作っている感じがしています。お互いのアイディア、思考を持ち寄ってボーダレスエンターテインメント業界になっていけばいいと思います」と展望する。 斎藤も「"海の向こうのことだから""僕らはいままで通り"じゃなくて、世界中が新しい方向に、希望を探しに舵を切っている気がします。大げさじゃなく、アカデミー賞は映画業界の祭典ではあるけど、世の中がどうなっていくか?ということを示す祭典でもある。また、日本の映像業では、クオリティ・ファースト、作品至上主義が増えていくというのが、唯一の道筋じゃないかと思う。一部の支持をしてくれる人が楽しむエンタメもあると思うけど、それだけじゃ、ここ(=世界)では戦えないという危機感を感じられるいいチャンスになのではないか。クリエイターや若い方にこの祭典を見てもらって、気軽にそこを目指してほしい。オスカーを目指して、そこにたどり着くプランが生まれてくると思うので、そこからが始まり」と熱く説いていた。
Ssff&Amp;Asia2021齊藤工プロデュース・出演のSmash.オリジナルインプロシネマ『Hitch×Hook(ヒッチホック)』6/23公開 |株式会社パシフィックボイスのプレスリリース
「ぞっとする。洗脳がテーマになっていますが、最近ではSiriが僕のほしいものを予測して、薦めてくるんですね。便利だからついつい「ありがとう」ってなっちゃいますけど、(機械と人間)どちらに主導権があるんだろうって... 。そういう意味では、今の時代を予見している」と斎藤さん。うんうんと聞き入る石井さんは「そういう意味では、社会的な視点から見た『なんじゃ、これ?』という面白さがありますよね。とにかく、ユニーク! 一見、とんでも映画なんですけど、笑っちゃう自分が試されている。いい意味での仕掛けの"ずるさ"があるし、難しい顔しないで、メッセージを伝えてくれる」と持論を展開した。 主演を務めるのは、80年代の全米人気プロレスラーのロディ・パイパー。一方、石井さんも芸人として活躍していた1999年、三谷幸喜氏の目に留まり、演技経験はほぼゼロの状態で大人気ドラマ「古畑任三郎」シリーズで、西園寺守役に抜てき。"異業種転身"を果たした。 「三谷さんからは『すごく緊張すると思うんですけど、それでいい』と言われて。『西園寺は古畑(田村正和さん)に憧れているので、緊張感が必要なんです』と。三谷さんはそのあたり、計算をしていたのかも。同じような効果が『ゼイリブ』にもあるのかもしれない」(石井さん) 戦争映画の傑作「戦争のはらわた」 唯一残念な点は? 最後に二人が紹介したのが、アメリカ映画界を代表する名監督、サム・ペキンパー唯一の戦争映画である「戦争のはらわた」(1977年製作)。スローモーションを多用した独特のバイオレンス描写は、先ほど紹介した「男たちの挽歌」にも多大な影響を与えており「ウー監督本人も公言している。ある意味、師匠はサム・ペキンパー」(斎藤さん)。 第2次世界大戦下、ソ連軍によって追い詰められるドイツ軍歩兵小隊の運命を、徹底したリアリズムで描かれ、石井さんは「人間のイヤな部分も含めて、登場人物の人生が丁寧に描かれて、泥くさいですよね。地上の人間が戦車にどう立ち向かうか? 突飛に思えるシーンや言動も、生々しい描写があるからこそ、『その場にいたら、こうなるかも』と気づかされる」と圧倒された様子。斎藤さんも「チープな描写が一切なく、観客が戦場に駆り出される。女性軍の描き方も意味深く、全方位的にすばらしい戦争映画」と絶賛した。 ただ、石井さんが「邦題と原題(Cross of Iron)がすごく違うじゃないですか」と切り出すと、斎藤さんは「この邦題で見たいと思わないですよね(笑)」と思わず本音。石井さんも「このタイトルだけ残念です」と嘆き節(?