内部 収益 率 と は
IRRとはなにかご存じですか。 不動産投資や太陽光発電投資を調べているとIRRという指標がでてきます。 しかしIRRについて正しく理解している投資家は多くないのではないでしょうか。 IRRを理解するのに苦労する方は多くいます。そこで、ここでは、 IRRについてわかりやすく説明 したいと思います。 10秒でわかるこの記事のポイント お金には時間的な価値がある IRR(内部収益率)は投資判断に用いる指標のひとつ IRR(内部収益率)とは? IRRは投資判断をする上で重要な指標となります。 IRRを理解するのに苦労する理由に、調べると次のような説明がされていることに原因があります。 IRRとは、投資プロジェクトの正味現在価値(NPV)がゼロとなる割引率のことをいう。 ここで、通常であれば、正味現在価値(NPV)?、NPVがゼロとなる割引率?、割引率とはなんだろう?となるわけです。 そこで、一度、上記のことは忘れてください。 1. お金には時間的な価値がある IRRをご説明する前に、お金の時間的な価値について説明します。 ここで質問です。 質問1 あなたならどちらを選びますか? A. 今すぐもらえる100万円 B. 1年後にもらえる100万円 この質問は、ほとんどすべての方がA. の「今すぐもらえる100万円」を選ぶのではないかと思います。 目の前の100万円と1年後の100万円では、価値が違うことは直感的に理解できると思います。 1-1. 期待収益率とは 時間的な価値の説明の前に期待収益率について説明します。 それでは、次の質問です。 質問2 あなたがC. の1年後にもらえる〇〇〇万円を選択するとしたら、「〇〇〇万円」はいくらになりますか? (「今すぐにお金が必要だ!」という特別な事情はないものとします。) A. 内部収益率(IRR)とは?意味や計算方法を解説. 今すぐもらえる100万円 C. 1年後にもらえる〇〇〇万円 この金額は人によって異なると思いますが、この情報だけでは決められないという方も多いのではないでしょうか。 最低限、その不確実性(リスク)はどの程度なのか等の情報は欲しいですよね。 C. は1年後に〇〇〇万円もらえる権利に対する投資で、100万円とC. の金額との差額は、投資の収益(期待収益)になります。 期待収益率 「 〇〇〇万円 ÷ ( 1 + r )^ 年数 = 100万円 」となるときの、「 r 」の値が期待収益率 ※ ^ は「乗」を意味します。 1年後の〇〇〇万円が103万円であれば、期待収益率「 r 」は3%になります。 リスクプレミアム 一般的に、投資の不確実性(リスク)が高いほど、期待収益率は高くなり、不確実性(リスク)が低いほど、期待収益率は低くなります。 国債などの安全資産(リスクがゼロ、またはリスクが極めて小さい無リスク商品)の金利(リスクフリーレート=無リスク金利)と期待収益率との差をリスクプレミアムといいます。 「 期待収益率( r ) - リスクフリーレート = リスクプレミアム 」 投資の不確実性(リスク)が高いほど、リスクプレミアムも高くなりますが、その投資の不確実性(リスク)に対して、どの程度のリスクプレミアムを要求するかは、人によって異なります。 1-2.
内部収益率(Irr)とは?意味や計算方法を解説
0%)を入力します。 エクセルのコマンド[データ]-[What-If分析]-[ゴールシーク]を実行します。 「ゴールシーク」で、NPVがゼロとなる割引率を求めます。「数式入力セル(E)」にはNPV算出の計算式が入力されているC9セルを入力し、「目標値(V)」には0(ゼロ)を入力します。「変化させるセル(C)」に割引率が入っているC1セルを入力し、「OK」ボタンを押します。 結果は次のようになり、NPVをゼロにする割引率(IRR)が19. 4%であることが求められます(C1セル)。 このようにExcel(エクセル)を用いると簡単にIRRを計算することが出来ますので、ぜひ活用してみてください。 IRR(内部収益率)とNPV(正味現在価値)のメリット・デメリット ここまでで、IRRについて見ていきましたが、この指標は収益率という観点から考えるものでした。一方で、収益の金額から考える正味現在価値(以下NPVと呼びます)という指標もあるのでそちらについて確認し、両者のメリットとデメリットを紹介していきます。 NPVとは?
の今すぐもらえる100万円とD. の100年後の2000万円どちらがよいかを考える場合、A. の今すぐもらえる100万円をD. とは別の方法で運用して、100年後に2000万円超になるのであれば、D. よりA. を選択するほうがよいことになります。 ここでの運用は複利運用を考えます。 A. の100年後の2000万円どちらがよいかを考えるときに、100万円を複利運用して、100年後に2000万円になる期待収益率(割引率)を計算してみましょう。 100万円を100年間複利運用した結果2000万円となる場合の計算式は以下の通りです。 100万円 × ( 1 + r )^ 100 = 2000万円 ここから、「 r 」の値を求めれば、期待収益率(割引率)がわかります。このときの期待収益率は3. 041055791125・・・となり、≒ 3. 04%(以後「約3. 04%」を使用)です。 100万円を期待収益率 約3. 04%で100年間複利運用すると、100年後には2000万円になります。 ですから、約3. 04%以上の期待収益率で100年間複利運用ができるのであれば、A. の今すぐもらえる100万円を選択するほうがよいことになります。 2-2. 現在価値とは 将来のお金は時間的価値がある分、現在のお金より価値が低いとご説明しました。 将来のお金の現在の価値を現在価値(PV:present value)といいます。 それでは、100年後の2000万円を現在価値(PV)に割り戻すにはどうしたらいいでしょうか。 100年後の2000万円の現在価値を求める計算式は以下の通りです。 2000万円 ÷ ( 1 + r )^ 100 r(割引率)が約3. 04%のとき、100年後の2000万円の現在価値(PV)は100万円となります。 (正味現在価値)とは 正味現在価値(NPV:Net Present Value)とは、投資する対象が生み出すキャッシュフローの現在価値の総和 をいいます。 先ほど、100万円投資して、100年後に2000万円になる投資(20年後に2000万円のキャッシュフローが得られる投資)の場合、割引率が約3. 04%のとき、PV(現在価値)は100万円と説明しました。 NPV(正味現在価値)は「 PV(現在価値) - 投資額 」で求めることができます。 先ほどのNPV(正味現在価値)を計算すると、PV(現在価値)100万円 - (投資額)100万円 = 0 割引率が約3.